love kicks

自分の言葉で綴るスニーカーへの愛と未来

Begin[2017年1月号]のNew Balance特集

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 雑誌Begin[2017年1月号]のNew Balance特集『知れば知るほど……もっとニューバランス中毒』がかなりいい感じだった。

 

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 マニアしか喜ばない、重箱の隅をつつくようなトリビアに偏らず、かと言ってどこかで見たことのある読んだことのあるテンプレ記事でお茶を濁すこともなく、内容に愛が感じられた。ラインナップ紹介も574とか996とかの定番以外もバランス良く取り上げていて、New Balanceの靴をより好きになれる、うまくまとめられた特集だった。この記事見てからというものの、俄然N2002が欲しくなってきた。

 

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 たとえば、アッパーの縫製ひとつ見ても、作りの丁寧さがよく分かるし、ラストの造形からにじみ出るセクシーさが、なんていうか他のメーカーとは違うんよなあ。

Begin (ビギン) 2017年 1月号 [雑誌]

Begin (ビギン) 2017年 1月号 [雑誌]

 

 

ナイキはいつだってしれっと去っていく

news.golfdigest.co.jp

 ナイキがゴルフ部門から一部撤退するというニュースを知った。アパレルとフットウェアは継続するが、クラブとボール事業から徹底するらしい。

 

 ナイキはいつだってそうだ。
 金(かね)のにおいがするカテゴリーにやってきてはブランド力とマーケティング力とデザイン力と、そして資金力でトップアスリートを次々囲って市場をドミナントしようとする。でも、そのスポーツの未来が先細りで、儲けにくくなってきたら、あっさりやめて、しれっと業界から去っていく。
 スイムの時もそう、スノーボードの時もそう、アクションスポーツ業界の若いアップカマーをサポートしていくとか言っときながら数年でフェードアウトしたNIKE6.0の時だってそうだった。

 

 ナイキには、スポーツの未来をアスリートやファンとともに育てて発展させていこうとか、総合スポーツメーカーとして支えていこうという姿勢が見えないことが多い。平たく言うと、ナイキにはスポーツへの愛が足りないように見える。デザインやテクノロジーには魅力を感じ共感する所も多いが、もうちょっと、経済や産業としてだけでなく文化としてのスポーツの側面にも目を向けてほしいと、ひとりのスニーカー愛好家として思う。

えんじ色のスニーカーは素敵だ

 スニーカーには一目惚れが不可欠です。

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 別れてもまた同じような人と恋に落ちてしまうように、えんじ色のスニーカーにはなぜか惹かれます。もはやえんじ色というだけで素敵なのに、このLebron 13 Low EPはループタイプのシューレースホール、白いミッドソール×ガムソール、ビジブルエア、ローカットのバッシュ、侵食された岩のような形状など、好きになる要素の塊です。

 えんじ色のスニーカーと言えば、Lunar Hyperrev Low Extも素敵です。っていうかほぼ同じですけども。ヌバックの質感がたまりません。

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 でも、意外と少ないんですよね、えんじ色のスニーカー。

スニーカーは見た目が9割だが、残りの1割でよく間違える。そんなadidas Alpha Bounceの話

 毎日スニーカーのことばかり考えていると、新作が出ても写真(さらに実物)を見ただけで、だいたいそのスニーカーのことは9割がた分かるようになる。用途は何か、どんなレベルのプレーヤー向けか、インラインモデルなのか別注なのか、そして、履かずとも履き心地もなんとなく想像できてしまうし、その想像がだいたいあってる。「これ硬そう」って見えるスニーカーはだいたい硬いし、硬いスニーカーがあまり好きでないので、その時点で、購入候補からは外れることになる。

 adidas Alpha Bouceもそんな硬いソールの持ち主だと、写真でひと目見て決めてつけてた。Boostソールの弾力系とは対極にある硬めの安定系だろうなあと。

 ところが実際手にとって履いてみると、あら不思議。足あたりの柔らかい、俺好みのいいスニーカー。ラストもピッタリ。足の甲を包む感じのアッパーもすごい好き。

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 やっぱり、スニーカーは履いてみないとわかりません。すみませんでした。精進します。あと、このスニーカー、なんであんなに定価安いの?

時間が経って評価されるスニーカーもある、Air Max 96とか97とかみたいに

 学校の靴箱からスニーカーが盗まれ、街を歩いているだけでスニーカーを剥いで持っていかれ、ショップではスニーカーにごっつい鎖をつけて厳重警戒しながら展示していた、あの狂った時代のグラウンド・ゼロAir Max 95であった。まるでオーパーツ、あるいはご神体。そこには後光が差していた。いや、もはや自発光しているようにさえ見えた。しかしながら、蛍光イエロー×灰グラデ(個人的にはその後に出た緑×白が好きだったけど)の大きすぎる存在感とその人気のせいで、悲しい待遇を受けたのが、翌年のAir Max 96とその翌年のAir Max 97である。

 あれからおよそ20年。今あらためて見なおしてみると、この2モデルのデザインは実にすばらしい。

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 有機的、生命的パターンを配されたサイドヴューをもったAir Max 96は白・緑・青の爽やかなカラーリングと相まって、ランニングシューズとしてのデザインマナーの高さを感じさせてくれる。

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 さらにAir Max 97は、その見たこともない同心円モチーフ。前年までのハイテク感をすべてオールドスクールにしてしまうぐらいに斬新な、次の世代のハイテク感。ソリッドデザインとメタリックな素材感を下から支えるフルレングスマックスエアソール。超絶かっこいい一足。しかし、不運にも人はそこに2年前のグラデーションの再来を期待してしまった。Air Max 95の亡霊さえいなければ、もっと評価されていたに違いない。

NIKE Free 4.0 Flyknitの素晴らしさを知ってほしい

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 Free 4.0 Flyknitです。素晴らしい一足です。
 このシューズの何が素晴らしいのか、といいますと、まずFlyknitアッパーのフィット感。プラスチックもレザーも使っていない、ニット1枚で作られたアッパーなので、足にフィットしないはずがないし、そこに足へ違和感を与える何かが介在しようがない。無駄なものがないので軽い。軽さは全てに勝ります。

 ふたつめに、Freeソール。このモデルからカッティングが120°の六角形へと改良されて、屈曲性が更に良くなりました。足裏とアウトソールが一体となる感覚こそFreeソールでしか味わえない快感です。さらにその屈曲性の良さを際立たせているのが、ソールの柔らかさ。あの柔らかさを知ってしまうと、NIKEの他のランニングシューズは履けなくなってしまいます。試履してみて「お!」っと思っても、もう一度Freeソールを試してみると「あー」ってなります。

 ちなみに、このモデルの前シーズン(たぶん)のモデルがFree Flyknit+で、これが、足の入れづらさと、幅に合わせるとサイズが合わずサイズに合わせれば(以下省略)なラストのせいで、全然良い印象が無かっただけに、このFree 4.0 Flyknitを履いた時はまるで不意打ちを食らった気分になりました。

 このシューズでトレーニング(スピード系やトレッドミルなど)すると次の日には足の裏が筋肉痛になって、なるほど確かに鍛えられているのが自分の体を持って確認できるので、そういう楽しみもあります。

 NIKEは、時々、こういう他社が全く追いつけないようなシューズを作ってしまうことがあります。そこがNIKEのやっぱりNIKEなところなのですが、その一方で、本当にテストしたんだろうか、こんな形状の足を持つ人間が居るんだろうか、どんな体重のやつを想定してるんだろうか、おいおい固くて履いてられないよ、みたいなシューズも次々に作ってしまうので、その中から、運命の一足に出会えることの奇跡は、掃き溜めに鶴、のようなものとか言うと怒られるのでインターハイウサイン・ボルト級のそれ。

 あと、このカラーリング、日本限定なのか日本の店舗限定なのか、そのへんよくわかりませんが、あんまりインターネッツに登場しません。青いアッパーはあるけど、この白いアッパーのモデルがない。僕の周辺では当時フツーに売ってて、しかも売れ残ってたのに。なんか見た目が学校の上履きのようにも見えなくないので、そのへんみんな敬遠したんでしょうか。

New Balance M1040を買った

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  New Balanceの復刻じゃないシリアス系のランニングシューズは、性能は抜群でも、街履きのことなど微塵も考慮してない(する必要ないから仕方ない)見た目のせいで、なかなかストリートダウンするのは難易度高しですが、今季のM1040(M1040S7)はかなり垢抜けた仕上がりになっております。特にヒールカップの白いプラパーツが加わったおかげて、これが見た目上のアクセントになっていて、そこにトリコロールカラーとデカメッシュが組み合わさって、先代よりも断然ポップな印象へと変貌を遂げました。これは逃すまいとソッコーで購入。楽天でポイント還元とクーポン込で8,500円ぐらいだったと思う(安っ)。

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 ボリューム感のあるソールは、柔らかさのあるクッショニングで「雲の上を」とかなんとかの薀蓄を思い出す系の履き心地、なのに、沈んだ時に前後左右への歪みがないので疲れ知らず。New Balanceのすごいところはこういうスニーカーを作れるところ。

 日本人専用に設計され進化してきたM1040ゆえ、ジャストサイズで履いても窮屈感はありません。そして、4E・2E・Dの3種類もワイズが用意されている贅沢設計なので、実際履いてみたほうがいいです。思い込みは失敗のもとです。僕は2Eにしました。ジョギングとかマラソンとかするつもりだったら、よりジャストフィットなDにしてたと思いますが。あくまでストリートダウンするための1足なので。というか、ぶっちゃけた話が、ポケGOするためのお靴なので。ポケGO楽しくて、ついつい外に出たくなるよね。10kmたまごのためのお靴です。